前回、散々難しいと書いているが、ゲームプレイは面白い。
小難しい話が時々出てくる上に、文字が読みにくく、さらには音声が無くとも自動でメッセージが進む上に、大抵は一度しか話してくれないので、話を理解していくのも結構大変なのだが。ネタバレのない程度にはこんな感じのゲーム。
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二つの小型装置で二対の粒子を利用して、これら装置の中点に装置間の距離に比例した莫大なエネルギーを生じさせる”Resonance Device”。エネルギーの利用次第では人類への貢献にも破壊兵器にもなり得る装置だが、この装置を研究していた研究所で、ある日爆発事故が起こる。
Resonanceに惹きつけられるように集まった4人は、この事故の真相を追っていく。
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中盤の捜索は特に難易度が高いのだが(前回記事参照)、そこを乗り越えて真相に辿り着き始めると、ガツンと展開が加速し話は思わぬ方向に転換していく。
話の必然性から、中盤のように誰もが何処へでも行けるというわけではなく、当然謎解きは易しくなり解きやすくなる。これが早く先を見たい、真相を知りたいと思う気持ちとマッチしていて、一気に最後まで終わらせてしまった。
割と手垢のついたサイバーパンクでありがちなネタもあるし、あの事象はこういうことだったという説明はちゃんとあるものの、それはちょっと無理があるでは?というこじつけのような箇所も無くはない。それでも、Resonanceの話の緩急は見事だった。ただ闇雲に状況を掻き混ぜるだけだったDreamfallは、これをやって猛省するべきだね。
それから、このゲームには解かなくても進行には支障のない、ゼビ語のような暗号文が38ページ分もあるのだが、これがなかなか凝っている。
一つの記号が一つのアルファベットに対応するいわゆる換字式の暗号文なのだが、直接的な対応を示していないマトリクスのような抽象的なヒントと、暗号文中の記号の頻出具合から類推して解かなくてはならない。
全ページを自力で解く必要はなく、同じ記号には同じアルファベットを当てはめてくれるので数ページ解けばあとは自動でやってくれるのだが、正しい文字の対応はランダムである。この暗号文に限らず、何らかの入力を要求される謎解きの類は、新規ゲーム開始時に決定されるランダムである。解答ではなく、解き方を理解しなくてはならない。
Walkthroughに頼らずに自力で解いた人(特にNon-Native Speaker)は大したもんなんじゃないかと思う。まあ、このゲーム全体を一切Walkthroughに頼らずに解くというのは、かなり難しい方だと思うのだけれどね。