The Walking Dead part 2

Episode 3

ゾンビは控えめで、Episode 2で入った亀裂の末の話で、それ自体は悪くはない。
殺人犯だったことを打ち明けたりするのだが、そんなこと言いつつみんなBanditsをバンバン撃ち殺してるのは凄く違和感があるのだが…

揺れる電車で髪切ったり、弾が何発残っているのか分からん状況で実包での射撃の練習とかありえんだろう。今回に限った話ではないが、基本的に弾数が無限にあるかのように振る舞うのがイマイチ。
で、都合の悪いときに限って弾切れ。

最後も大分無理矢理感が漂う。線路を塞ぐトレーラーを切り落としても線路の上に落ちるだけで、上手く線路が空くとは思えないのだが。

Episode 4

Episode 5への準備。最後の10分ほどのシーン以外はどうにでも。
チープなホラー演出が多い。

Episode 5

切り落とさないことでのメリットでもあるのかと思ったのだが、いずれの場合でも切り落とされるかもしれない側はほぼ使われないのが残念。選択に大した意味がない。

最後の選択は、これからは一人で厳しい決断をしていかなくてはならないので判断を任せた。
統計的にはそうした人は多くはないようだが、結果的にやるかやらないかという二択でも、答えないという選択が許容されたゲームであるのは良かった。

LeeとClementineの家族愛(Leeの選択次第ではこちらに近くなるのかもしれない)とも男女愛(あったらあったで問題だが)とも違う関係は、なんだかLes Misérablesを彷彿とさせる。The Walking Deadにはあちらの恋愛ボケしたような要素が無いので、より象徴的だと思う。

WalkingDead-EP5.jpg

Special Episode

最初の方は、続編にはこれらのキャラクターが出てきて、このEpisodeでの選択が引き継がれるのだろうかと思っていたのだがどうも違うらしい。多分本編に入れられなかったボツアイデア集だろう。
これらを本編などで連続的に入れるとなると突飛すぎるので、オムニバスにしたような印象を受ける。

アポカリプスから1年以上経過するにも関わらず、キャラクターの髪や髭、体型と言った外見が殆ど変化しないのが気になる。
本編中でも3ヶ月後…とかあるけれど、みんな髪や髭の長さや体型などが変わっていないうえに、ちゃんと髪がセットされている。ハサミやカミソリが手元にあったのだろうと好意的に解釈するが、シャワーや入浴は満足には無理だろう。
現実的には髪や髭はを整える余裕がなくボサボサな上に、満足な食料もなくやせ細っていると思うのだが。

The Walking Dead part 1

はじめに、テレビドラマの方は見たこともないしそもそも全く知らないし、三度の飯よりゾンビが好きというわけではない、という立場であることをご了承下さい。

基本的にカジュアルなアドベンチャーゲームで、これでもかと謎解きをさせたりするわけではなく、主人公であるLeeの意志決定とちょっとした捜索、QTEが主だろう。個人的にはもう少しハードコアな方が好みではあるが、これはこれでThe Walking Deadというテレビドラマをディレクションしているという感覚があるような気がする。それは開発側の思惑通りなのだろう。

ゲーム中の選択肢の多くはAlpha Protocolと同じで(そっちの方がマイナーだろう)、制限時間中に返答を選ぶ。制限時間中に選択しない、または選択出来なかった場合は、Leeも何もしなかった扱いとなる。そして、しばしば甲乙つけがたい選択を迫られる。

Episode 1

個人的にゾンビものってのは手垢が付きすぎてギャグっぽく見えて余り好きではないのだが…という印象からの導入。
大変だ!と思ったら定番のノロノロしたやつがいると、ありきたりすぎて吹いてしまう。

どこから沸いてきたんだよというゾンビなんかもそうだが、全体的に都合の良さを感じる。見晴らし良いのに何で目の前にゾンビが…しかも脚挟まれてるとかそれまでに何やってたんだよとか、なし崩しに入った場所が兄弟の勤めていた薬局だとか、拳銃の腕が上手すぎて誤射しそうな局面でも毎回ヘッドショットだとか。あとよく転ぶ。
とりあえずやりたいシチュエーションを幾つか配置して強引に繋いだような印象を受ける。

あと、銃のメカニックがアニメーションしないので、弾切れがぱっと見で分からないのもなんとかならなかったのだろうか。弾を撃ち尽くしたのならスライドが後退したままのはずだが、そうはならない。一応弾切れたとは言うのだが。

Episode 2

Episode 1終了時では大分イマイチな印象だったのだが、Episode 2ではずっと面白くなっている。
シチュエーションの強引な繋ぎは解消されていて、強引に見えるようなものも実は…といった具合に伏線などで説明がなされる。シチュエーションは小さなものから大局的なものまであり、Episode中の起承転結の中で淀みなく展開されてく。

内容自体は、まあ割とよくあるネタのオンパレードで、これはあれだよねという予想が尽く当たるのだが、それでも重い話なので聞き飽きたということにもならず楽しめた。

問題は何をやればよいのか分からない状況が多すぎるということだろうか。

WalkingDead-MissDirection.jpg

これとか顕著だが、<と>のマークは出ているが、これまでに危機的な状況で同様の指示は無く、何をやればよいのか分からない。試しに左キーや右キーを連打や押し続けてみるも駄目、マウスクリックを連打して見るもだめ。
適当に左右に連打しながらマウスクリックも連打すると何かに反応するらしく、それでも何度かゲームオーバーになりながら打開という、結局正しいやり方が分からないまま過ぎ去ってしまった。

各Episode終了時には、重要な局面でどのような行動を取ったのか、恐らく全プレイヤーの選択の統計が示される。
通常はそのときのシーンを思い返しながら、自分がマジョリティかマイノリティか考え直すのが面白いのだが、何が出来るのか分からないケースと重要な局面が重なると厄介である。

例えばEpisode 2の1番目は84%は「痛い選択」をしていて(2013年11月17日現在)、私も痛いことをやったのだが、この統計を見て初めて「痛くない選択」ができるということを知ったのである。
それが出来たのならわざわざ痛いことなんてやってないし、この割合の高さからしても、ゲームの下手なプレゼンテーションの所為でもう一つの選択があるということが分からなかった私と同じようなプレイヤーは多そうであるという予想がつく。
こうなるとこの統計はプレイヤーが悩み抜いた末の選択の統計ではなく、テストプレイ不足を示す統計になってしまうのである。