Postmortem: Undress Shout


The Elder Scrolls 5: Skyrim がリリースされて10年ということで、自分が作った Undress Shout も10周年ということで、当時のことを振り返ってみようと思う。
10年経ってもTES6が出ていないとは思わなかったよ…

その前に知らない人向けに説明しておくと、Undress Shout とはSkyrimにシャウトを追加する私のModで、一言で言うなら対象や自分までも脱衣させる。と、堂々と書くと気恥ずかしさがある。

2011年11月11日のSkyrimのリリースから数か月遅れて、2012年02月07日にMod制作ツールのCreation Kit (CK) がリリースされた。

その間はもちろんVannilaで大体のコンテンツをプレイしたので、折角だからCKがリリースされたらなんかMod作ってみようかとアイデアを練っていた。
いくつか考えていた案は今はどれも殆ど覚えていないんだけれど、ひとつは明確に覚えていて、高レベルのwarrier系の敵と戦ったときに、敵の守備力が高い上に敵が亀のように防御して長期戦になるのが面倒だと感じていて、VanillaにあるDisarmとは別に相手の武器と盾を文字通り吹き飛ばすようなスキルが欲しいなと思っていた。
調べていて思い出したが、Disarmは武器にしか効果が無いし、特定レベル以下までにしか有効ではないので、高レベル帯では役立たずだったのだ。

Modを作るにあたって、もう一つ決めていたことがあって、それはCKがリリースされていたら速攻で作ってリリースするということだ。
現在では星の数ほど存在するModだが、CKがリリースされる前までModは殆ど無くてちょっとしたreplacement程度で、それがCKがリリースされたら一気に数が増えていくであろうことは明らかだった。星の数ほどある中でModを出したところで、それはよほど手の込んでいるものでない限り速攻で埋もれていくだろうし、既に同じアイデアを実現するModが多数存在しているのは想像に難くない。
そういう状況にならないようにするためにも、スピード勝負をしようと最初から決めていた。

いざCKがリリースされたら、スクリプトのリファレンスを読んであれこれ試しながら機能を確認していって、公開されている範囲のスクリプトで出来ることを考える。軽く試した限りでは、思っていたよりもあまり高機能そうなことはそのままだと出来ず、いくつか考えていた案はどれもScript Extenderのようなものが無いとすぐには作れなさそうだということは分かった。
この時点の出来ることだけで、どうやって温めていたアイデアを実現して速攻でリリースできるかを考えていたんだけれど、そうして思いついたのは前述の”便利なDisarm”を簡素にしたシャウトだった。これが、Undress Shoutになった。Undress Shoutでやっていることは非常にシンプルで、シャウトに当たった対象の装備をとにかく全部解除しているだけである。
コモンセンスとして、エロは強い。このMod自身がアダルトModであるとは全く思っていないのだが、複数のModと組み合わせることでそういう振る舞いになるだろうから、キャッチ―なModになるだろうと思った。

シャウトができたら、リリースに向けて体裁を整えて動作確認とパッケージングをしていくんだけれど、ここが一番時間がかかっていたと思う。大体次のようなことをやっていた。

  • ユーザーはどのようにして、このシャウトを覚えることができるのか、忘れることができるのか
    • コンソールのみでの入手は、殆どの人に使われないだろう
    • 扱いは明確で簡単でなくてはならない
      •  初回ロード時に自動で覚える類は、手法が確立していない最初期では意外に面倒
      • シャウトを覚えられるオブジェクトとして認識のあるWord Wallを、馴染みがあって他のModとあまり干渉しなさそうな場所に置くことにした
        • レベルエディタを取得する必要がある
        • これも追加のスクリプトが必要なのだが、Activateに応じて動作させるだけなので非常に簡単だ
  • シャウトを使った後にどうなるのか、色々動作確認しておく必要がある
    • 対象は敵対するのかどうか
      • 敵対していたら、あまり歓迎されないだろう
    • 再度服を着てくれるときはくるのか
      • 当初はNPCは即座に再装備しないだろうかという懸念があった
    • その状態でセーブするとどうなるのか、アンインストールするとどうなるのか
  • ユーザが扱えるように、データをまとめる
    • 英語でreadmeを書く
      • 大変だ
    • それを使ってインストールできるかどうか試す
  • Nexusにアップロードしてリリースする
    • その前に、もう既に同じ類のModがリリースされていないか調べる
      • まだ無かった!
        • 似た効果の魔法版があったかもしれないけれど、結構不便だったような気もする
    • Modページの説明を書く
      • 横着してreadmeそのまんま
    • スクリーンショットを載せる
      • 偶に無いのもあるけれど、アイキャッチは必須
      • センシティブにならない対象(五月蠅いおっさん)でわざわざ撮った記憶がある

かくして、CKリリースの1週間後の2012年02月15日にUndress Shoutはリリースされた。
500回くらいダウンロードされて埋もれていけば御の字かなと思っていたのだが、その想定よりもずっと沢山の反応があって、当初の目論見通り速攻でリリースしたのが功を奏していたと思う。
どういう経路で補足されたのか分からないが、今は無き個人PCゲームレビューポータルサイトのGAME LIFEさんにも間もなく取り上げていただいて、日本人にも知られたのは感謝しかない。

コミュニティにModをリリースしたことがある人ならご存じのはずだが、リリースされたあとはForumに色々書き込まれて、ときどきPrivate Messageも送られてくる。英語を書く勉強になる。
致命的な不具合は無さそうだし、外国人にこの手のユーモアは通じるのだろうかという懸念もあったのだが、それも大丈夫そうだった。まれに、このModの目的は何なの?という反応もあったりしたけれど。

Forumは特にメールで通知が来ないので、年月が経ってくるとマメに見ることも無くなるのだが、忘れた頃にPrivate Messageの通知が届くことがある。ログインしようとするたびに毎回Nexusのインターフェイスがあれこれ変わっていて手間がかかるんだけれど。10年経った今でも何かしら反応があると、まだこのMod使ってる人がいるんだなと感慨深かったりする。
このポストモーテムも、久しぶりにPrivate Messageが送られてきたことがきっかけで書いた。

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