The Vanishing of Ethan Carter

オブジェクトをインタラクションした際に浮かび上がるfloating textが出る度に、dogeのそれが頭を過ぎって駄目だった。もうちょっと良い表現は無かったのだろうか。

Original_Doge_meme

グラフィクスが綺麗なだけで、ゲームデザインはなかなか酷い。
無駄に広いフィールドをかけずりまわってインタラクション出来る箇所を探さなくてはならない。作った側としては、美しい景色を堪能してもらいたかったのだろうが、なかなか見つからなくてイライラしてきて結局とにかく走り回るだけになる。歩きしかなかったら投げ出していただろう。
Dear Estherは何かを解くことが目的ではなくて、景色と語りによるNarrativeを堪能することが目的で、それこそトボトボと歩くことに意味があったのだが、このゲームは探偵だかなんだかの役割として謎を自発的に解明していく必要がある。景色は二の次だ。

そもそも、クソ広いくせに導線がまともにないのが良くない。景色を味わった後に、探索するべき場所に誘導や推測させるようなものが無い。例えば、家が二軒見えたとしてたら、普通の人は手前の家から近寄ってみようとするだろう。その家にはパズルがあるのだが、そのヒントは奥の家にある。わざわざパズルを解くことを諦めて奥の家に行かなければ分からない。もしくは総当たりで解くことになる、そして総当たりでも解けてしまう。総当たりで解けるパズルのヒントなんて、パズルの前に仄めかしているもんじゃないか?
だだっ広い森の中のどこかとか、隠された鉱山の入り口とか走り回って探す以外にどうしろっていうんだ?

パズルは他にもいくつかあるのだが、大抵は何の脈絡の無いいわゆるロジカルではないと言われる類か、パズルですらない総当たりで解かせるようなものだ。このゲームをNarrative Gameという免罪符無しにAdventure Gameとして見るのであれば、駄目なAdventure Gameの典型だろう。

結局の所Narrativeの部分、ゲームプレイの酷さに目を瞑ってストーリーが楽しめるかどうかがこのゲームの善し悪しになるのだろう。しかし、私はストーリーも楽しめず、ゲームプレイを台無しにするオチだなとすら思った。ある種似たところにあるオリジナルDownfallのオチの方が狂気に塗れている分、ずっと説得力があるだろう。

Her Story

凄いゲームだった。

最初の5件、古い時刻順に5件まで表示という検索システムの都合上、きっと最後のムービーを掘り当てて再生する時がゲームの終わりだと思っていたのだが、違っていた。

HerStory-Coffee

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LIMBO

褒め言葉として、このゲームをデザインしたやつは、性格が悪いに違いない。
大抵の場所は初見で死ぬようにデザインされている。グレインノイズの効いたモノクロの世界で、無情にも死にまくるのは鬱陶しくもなかなか雰囲気がある。

パズルは難しくもあるが、理不尽ではない。死にまくりながらあれこれ試行していると十分解けるようになっているし、思惑にひっかからずに死なずに解けるとデザイナーとの知恵比べに勝ったような気分になれる。
いい塩梅で良くできていたよなあと、感心してエンドクレジットを見ていたら、デザイナーもプログラマーもテスターも意外に人数が多かった。偶然の産物ではなくて、相当練りこんだ上で出来たのだろう。

で、クリアしてから初めて知ったが、このゲームのストーリーというか前書きは、妹を捜しにLimboに入った、ただそれだけらしい。

Batman: Arkham Origins -nostartupmovies

起動時に再生されるロゴムービーが40秒もある。しかもスキップ出来ない。
この時点でもうクソゲーの烙印を押してしまってもいいだろう。余りに長すぎるので、思わず何秒あるか計ってしまった。
そしてそれだけでやる気が失せてしまった。

Little Inferno

通販で買った物を何でも燃やしまくる。原始的な楽しさがある。
物によって、燃やしたときの反応が違うので、次から次へと買っては火にくべて様々な反応を楽しむ。が、これだけだと直ぐに飽きる。
したがって、特定組み合わせによって生じるコンボが用意されていて、それを狙わないと進めないようになっている。ところが、その組み合わせがコンボ名の字面から類推する以外のヒントがなく、分かり難い。あんまり詰まっていると答えを教えてくれる手紙が届くのようなのだが。
コンボによって特殊な燃え方が見られるというわけではないのも残念。

ずっと暖炉の前にいるだけなのに妙に世界観が凝っていて、しょうもないムービーやウィットに富んだテキストが良い。持てる数以上に買おうとしたとき出る、I’m sorry, I got too excited. (すみません、はしゃぎすぎました)というボタンがプレイヤーの状態そのもので笑ってしまった。