Divinity: Original Sin part 1

“新鮮に肥やされた通気の良い土壌のようだ。誰かが丹念にこの墓の面倒を見ていることは明らかだ。あなたは本当にお構いなく掘るつもりですか?”

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Roderick “俺達とこのショベルはそうしたいと言っている”

 

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Scarlett “絶対に止めるべきだね!敬意を払って立ち去るんだ”

 

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Roderick “あのなあ!ワクワクするような不思議なものが待ってるはずだぜ(Charm)”

 

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Scarlett “良いものが埋められていると信ずる根拠が無いさ。厄介事を掘り起こさなくてもいいだろう?(Reason)”

 

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お互いに譲らず埒があかないので、ジャンケンで決めることに。先に10ポイント獲得した方が勝ちだが、1回勝つことによって得られるポイントはそのキャラクターのCharismaで決まる。

このゲームでは何かの選択に迫られたときに、二人のキャラクター同士で意見を主張し合う(argument)のだが、食い違っている方がより面白くなる。一人でやるとしばしば「掘り起こそうぜ!」「いいね!」になってしまいがちで、選択もそこで終わってスムーズに物事が進んでいってしまう。自分一人でプレイしている場合は、事前に二人のキャラクターの性格付けをしてroleしないと食い違った選択をすることは難しいだろう。
そこで、このゲームではネットワークによるDrop-In Drop-OutのCoopが売りの一つにもなっている。二人だとプレイヤーの意見の相違がゲーム上で反映されることになるし、テキストチャットもサポートされているのでそこで盤外戦も行えるだろう。

こうした選択に迫られたりすると、選択肢によってキャラクターのTraitsのいずれかの値が変化するのだが、これによりそのキャラクターの性格付けが行われていき、その値も他のstatsに影響を及ぼす。

 

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公正なるジャンケンで勝った方の意見が尊重されて次に進む。ちなみに一人でやるジャンケンは、最初の主張した方の操作をすることになり、対立側は自動である。

 

“掘り起こす準備ができ、あなたは今一度足下の土を見つめる”

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Roderick “よし。お待ちかねの時間だ”

 

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Scarlett “良いものが見つかることを期待しましょ”

 

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どうでもいいけれど、このゲームの家畜は丸々としていて可愛らしいですね。

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Cognition: An Erica Reed Thriller part 1

Episode 1: The Hangman

サイコメトリー能力を持つFBIエージェントErica Reedによる、シリアルキラーを追跡していくPoint-and-Click Adventure Game。全4エピソード。
かのGabriel Knightで有名なJane Jansenがstory consultantでもある。キャラクターのアニメーションがイマイチなのだが、コミックテイストなビジュアルは個性的。

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Ericaは、赤毛でグリーンの三白眼というなかなか珍しい風貌で格好良い。三白眼フェチにはたまらないのではないだろうか。かくいう私も好きですが。
Gabriel KnightのcomposerであるRobert Holmesの娘(さらにJane Jansenが継母)の、Raleigh HolmesがEricaのvoice actを行っている。縁故なんだろうけれど、なかなか上手いしキャラクターにも良く合っていると思う。さらに女優であり、Robert HolmesとやっているカントリーバンドThe Scarlet Furiesのボーカルでもある。クレジットの歌も彼女。多芸だなあ。
が、彼女のvoice actに関しては、リップノイズ(口開けたときに出るぺちゃくちゃした音)が頻繁に入っていて結構気になる。これは後で除去するのは手間がかかるので、なるべくそれを出さないようにしないといけないのだが。

FBIのエージェントで事件の捜査に関わってくるので、得た状況から報告や推理を選択肢によって求められたりする。明らかに変だったり選択肢も含まれているので、少しは消去法が効くのだが、正しい答えはやはりダイアログをよく読んでおかなくてはならない。少なくとも要点は読めておかなくては、正解は難しいだろうし、話が分からなくて面白くないだろう。正解することは、steamだと実績にもなっている。

難易度はやや高めだと思うのだが、主に詰まるのは特定のフラグを立てないとインタラクト出来ないものが結構あったり、スマートフォンの意外な(しかし現実的な)使い道があったりすることだろう。
そういうときは、父親にこれどうすりゃいいの?とメールすることで助言を請うことが出来る。直球に答えを教えてくれるわけでもなく、かけ離れていることも無い感じでそれとなく仄めかしてくれるのは、世界観も損なわず便利で良い機能である。

問題は、会話くらいしかスキップできる箇所がなく、何をするにしてもいちいちワンテンポの間が生じるので、もたついて試行が面倒なことである。会話のスキップにしても、押した瞬間にすぐ次のダイアログに移るのではなく、微妙な間(実は早送りしている)がある。
The Longest Journeyがその辺のプレイアビリティにはよく気遣いされていて、最近ではBroken Ageも良くできていたのだが…

Episode 1では、Ericaが行き詰まると新しいサイコメトリー技能を教えてもらって進めるようになるシーンが幾つかあって、ご都合的な感じが結構する。だがこれは、Episode 2以降でもそれらの技能を用いていくようになるため、やむを得ないといったところだろう。
犯人を追い詰めていくという感じよりも、犯人がわざと残したり、挑発的に送ってきたりした情報を元に進めていくため、終始掌の上で踊らされているような感じは否めない。とはいえ、クライマックスとなると二転三転しつつ盛り上がるためなんだかんだで楽しめた。

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なお、Raleigh Holmesは現在卵巣癌と闘病中である。快方を願う。

Broken Age Act 1

これまたまだ短い…

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このゲームの何が凄いって、個性的なビジュアルのキャラクターや背景が動きまくることだろう。
クラシックなPoint and Click Adventureの懐古と思いきや、アートなのにその辺のポリゴンモデルよりもよく動く。何も操作しないで、放っておくだけでも見入ってしまうくらう動く。
画像よりも動画を見た方がこのゲームの魅力は伝わりやすいだろう。

Broken Age Vella Trailer
Broken Age Shay Trailer

Voice Actも、有名どころを起用しまくっただけあって凄く良い。あまりに有名どころだらけなので、誰がどのキャラクターを担当しているかを上げるとキリがないが、Computer Momは、なんだか本当に主人公の母親であるかのように感じられるな、と思って確認したらJennifer Haleだった。また君か。いつもお世話になっております。

二つの別々の場所の二人の別々の主人公が全く関係が無さそうで、ストーリーを進めてもずっとそんな感じに独立している。で、ようやくその関係性が垣間見えそうになったところでAct 1終わりという、見事なクリフハンガーを迎える。早くAct 2リリースされませんかね。

ちなみに、二人の主人公は随時切り替えながらプレイ出来るのだが、Shay(男の子)を先にクリアして、Vella(女の子)を後にクリアした方がスムーズなように思われる。

Kentucky Route Zero

Outer Worldこと、Another Worldこと、Out of This Worldの延長線上にあるようなプリミティブなグラフィックのAdventure game。プリミティブではあるが緻密で美しい。

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骨董品を届けなくてはならないのだが、届け先が聞いたこともないような場所。どうやらそこへ行くにはRoute Zero(0号線)を通って行かないと駄目らしいのだが、そのThe Zeroはどこに?
ということで、現代的な舞台ではあるものの、あるのかないのかよく分からないストーリーは神秘的な作りになっている。

Act 1は比較的分かりやすいのだが、Act 2はやたら難解な展開である。収拾をつけるのが大変になってきたのかどうかは分からないが、現在のところプレイできるのはここまでで、未完である。Act 3は、現在制作中であるが大分滞っている。
そして、当初の予定ではAct 5まであるらしく、Season Passの価格も相応になっている。なので、今のところは定価で買うと高いと感じる内容だろう。

Aarklash: Legacy part 1

4人各4skillのStop and GoのParty BattleにフォーカスがおかれたRPG。
と、書き出そうと思ったのだが、Steamでのジャンル表記はAdventure / Strategyである。しかしGOG.comでの表記はRPG / Action / Tacticalとなっている。Tactical(戦術)とStrategy(戦略)の意味合い的には、このゲームはTacticalが適当だと思うのだが、とにかく一つも合致しているところがない。
そして実際、RPGと言って良いのかも分からないくらいRPG要素(人によって大きく認識が異なりそうだが)は薄い。今のところTacticalでありつつも、Hack and Slash寄りなのか、ほぼ直線的なレベルを走破していくだけで、戦闘が主体。カットシーンではキャラが一方的に喋るだけでストーリーが進行していく、”いわゆる”Action Adventure的である。
ジャンルに拘るのは良くないと思うのだが、何も知らない人にとりあえず一言で伝えるには便利なのである。

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フォーカスされている戦闘はなかなか面白い。
Dragon Age: Originsに感触は近いが、あれよりも面白いと感じる。今のところDAOにあったような、Spell Combinationは無いのだが、Tankが敵をキープして、RogueとMagic UserがDamage Dealとcrowd controlなどのAssistをして、HealerがHealingをするといった、MMOのHoly Trinityな要素が明確に出ている。playableなキャラクターは4人以上いるようなので、この型に嵌らない戦い方もできるのだろうけれど、ゲーム開始時にこのようなメンバー構成になっているあたり、このゲームにおける基本形なのだろう。
DAOでは、効いてるのか効いていないのかよく分からないtauntをするも、ポーションをがぶ飲みすることしか能の無い紙装甲のTankがaggroをキープできずに、攻撃しすぎたMageが敵を倒すまで逃げ回る、なんてのがしばしばあったのだが、こっちでは明確にTauntが効くあたりはやりやすく、MMO的だとも思う。

味方と敵、両方に効果があるspellがあり、位置取りの重要性は高い。例えばMageの自分の周囲をKnockdownさせるspellは味方にも効果があるので、Tankを巻き添えには出来ない。指定した方向に投射するhealing spellは敵にも影響を及ぼすので、団子状態になって戦っているTankはHealingを受けられない。敵キャラクターとの押し合い判定はあるので、boxingされないように気をつけなくてはならない。
またAoEの場合、効果範囲のサークルが示され、方向指定型のspellはcastingを始めたときにはまだ命中が確定しておらず、どちらも対応して回避することができる。当たり前のようだが、そうでないゲームは多い。
機会攻撃(Attack of Opportunity)と相性が良さそうなデザインなのだが、それがないのは惜しい。

インターフェイスは一応必要十分に備わっていて、例えば敵のspell castingにカーソルを合わせると詳細を教えてくれるし、全ての効果は色でDamageなのかSupportなのかといったspell typeも一見して分かるようになっている。
buff, debuffは、上下に向いた矢印のお陰で良いのか、悪いかは分かるのだが、buffとdebuffでまとめられてその数がアイコンとして表示されるのが、ちょっと分かり難い感じ。なぜ他と同様に色でtypeを示したアイコンにしなかったのだろうか。アイコンにカーソルを合わせると内約は出るのだが、手間がかかる。
表示位置も一律キャラクターの上なので、どうしても比較してしまうThe Temple of Elemental Evilのそれには一歩及ばない。