地球の反対側まで飛んでいって、命を危険に晒してまで友人の消息を追うとか、相当な行動力なんじゃないかと思う。素晴らしいことではあるしアドベンチャー的ではあるが、現実的に考えるとなかなか不自然ではある。
地球の反対側とはそう、勘違い日本だ。未来の世界Starkのしかも北海道でこんな木造住宅は流石にねえだろ。「平和」にルビふってあるのが可愛らしい。
前作”The Longest Journeyの”主人公April Ryanは等身大のあまり脚色されていなさそうな感じだったのだが、Dreamfallの第一の主人公Zoe Castilloはそういう感じでなんだかヒロイックに扱われているような印象を受ける。前作のAprilと同じような指向のキャラクターにしても駄目なので、そういう感じの方向性にしたのだろうか。
Dreamfallでは複数の主人公に切り替わりながら、複数の視点でプレゼンテーションされていくようになっている。
Dreamfallでの第二の主人公である我らがAprilは10年経っているので色々とあった様子。ArcadiaがStarkと同じ時間の流れだとすると、年齢は実に28歳!
The Longest Journeyでは可愛らしいVoice Actingで好きだったのだが、歳食ったからなのかなんだかちょっと声が違うということでVoice ActressのSarah Hamiltonについて調べてみたところ、2002年に多発性硬化症、2004年に癌という、大丈夫なのか?とかなり心配に。現在はどうなのか詳しくは分からず、どうも術後経過観察中(医学英語はよく分からん)らしいが、2006年発売のDreamfallの収録時はかなり大変な時期だったのではないかと思う。
続編のDreamfall ChaptersでもAprilのVoice Actressは彼女に決定ということで、喜ばしくはあるが無理せず大事にして頂きたいと切に願う次第である。
さて、DreamfallではPoint and ClickからThird Person Viewのアドベンチャーになった。
恐らくコンソールでのリリースも意識してのことだろうが、これがまた慣れていないというかやってはいけないデザインがふんだんに盛り込まれていてゲームプレイをつまらなくしている。
カメラは愚直にキャラに連動して動くし、障害物はうまく回避してくれないのでガクガクだ。梯子を登るだけでも、それ必要か?というようなZ軸の回転がグリグリと入るため酔いそうになる。
ステルスや戦闘も今回から追加されたが、どちらもお粗末すぎてやる意味がない。ステルスは大抵見つかると敵が近寄って来て逃げられずに殴られて即死になってしまうので、もう面倒だから見つかった瞬間リロードしてくれと思ってしまう。
コンソールの所為でJournal機能も劣化していて表示領域も狭く、遡って読める範囲も限定されている。
全体的に無駄な移動を要する進行も増えていて、
Aに会うにはBに聞け→Bのお使いでえっちらおっちら街の隅々を数回往復する→Bは実はAのことを知らんからCに聞けという→Cのお使いでえっちらおっちら往復する→やっとAの居場所がわかる
なんてのもあったり。明らかにCの人物はいらんだろうし、お使いで手に入れるべきアイテムも街の反対側に配置とかいうのは止めるべきだろ。
前作なら例えこんな酷い進行があったとしても、ロケーションを一気に移動したり早送りしたり出来たんだがね。