Return of the Obra Dinn


期待が大きすぎたというか、手放しで褒められるゲームではないかな。

ご存じの通り、推理というよりも推測要素が大半を占めるので、色々シーンを再生してまわりたいのだが、このシーン再生にかかる手間が、対象の死体の前にまで歩いて移動しなくてはならないのでとても億劫だ。ほかの死体のシーンからでないと移動できない場合は、一方通行なためさらに面倒だ。
それを補うように本が十分に多機能であればいいのだが、そうではない。本から直接シーンを再生できるような便利機能は当然無い。また、あの人物は別のところで何をしていたか、ということなんかを調べるのも初出か死んだ箇所のみだけなので、結局ページをパラパラめくり続けるしかないし。

ビジュアルも独特の1bitスタイルなのだが、これも不鮮明さのメリットが想像を掻き立てる余地もあれば、逆に見えなさ過ぎて何が起きてるのか全く分かんねえよと、ゲームの進行に悪い影響を与えているのが気になる。

推測を考えているストレスはそれが解けたときに心地よさに変わるものだが、こうしたゲームのユーザビリティの悪さによるストレスはのしかかり続ける。発売当初にプレイしたときは、その面倒くささのせいで推測を続ける気も湧かず、一通り見ただけでそのまま帰ったら、案の定だが酷い評価で終わった。

そして、一年越しにやり直してちゃんとクリア。
推測は、作者の思惑と異なる考えをしていると思い切り詰まる。あまり裏を読んだり凝った考えをせずにゲーム的に素直に捉えた方がいいのかなと思う。例えば、直前まで別の人物を取り押さえるわけでもなく撲殺していた人物に助けを求めるとは考えにくいのだが、その人物が助けの声を聴いているのかなという仕草をわざとらしくしていれば、それはゲーム的に正しいのだ。

死因は殆どの場合は大体あっていればいいというのは、事前に知っていればビジュアルの不鮮明さによるストレスは大分軽減できる。例外的なのは、絞殺だろうか。
一方で、加害者の判定はこのゲームの肝でもあり、かなりシビアだ。理不尽なのは、「敵」か「怪物」の選択は明確に区別して判定されるのだが、外見からの判断はとても曖昧だ。

  • Obra Dinn号に乗り込んできた怪物は、敵でも正解とみなされ3人判明時に怪物にコンバートされる。
  • そいつと同じような怪物に船外で遭遇した場合は、敵ではなく怪物でなければ正解とみなされない。
  • Obra Dinn号に乗り込んでは来ていないが、襲ってくる巨大な怪物は、敵ではなく怪物だ。

「敵」は、選択時に「船外からの敵」という表記になるのだが、それでも一貫性が無いだろう。「敵」=「怪物」とみなされないシチュエーションで、「敵」を選択してしまった場合、それは正解とみなされずに無意味に詰まるだけである。
結局のところ、「敵」を選ぶ必要は一切無く、全て「怪物」でよい。「敵」という項目そのものが不要である。生存の場合も生存先はなんでもいいのだが、そもそも生存先はゲーム上で特定しようがないので、このサブ項目も必要だったのかどうか疑問が残る。

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