凄いゲームだった。
最初の5件、古い時刻順に5件まで表示という検索システムの都合上、きっと最後のムービーを掘り当てて再生する時がゲームの終わりだと思っていたのだが、違っていた。
Her Storyの進行の仕方はユニークで、線が無く完全にプレイヤーに委ねられ、どうやって真相に近づいていくかもその人による。その過程でプレイヤーはあれこれと想像を巡らすことになるのだろう。
私の場合は、最後かどうかは分からないが、最後のあたりの核心に触れているムービーに割と早々に到達して、その後に他の情報が含まれたムービーを見てそれらを合わせて真相を知った。それでも一向にゲームが終わらないので、最後のムービーはどうやったらいけるんだろうと、あれこれ検索して見てまわっている内に、何がトリガーになったのかよく分からん状態で終わりを告げられる展開となった。後になってウインドウの裏にあるチェッカーの存在に気がついて確認すると、とっくに最後のものを見ていたようだが。
事件の核心に迫るような情報が含まれているムービーを見ると、特殊な演出が入りBGMが変わるが、それを一定回数得てしばらくして、あたりが条件なんだろうか。話が分かってすっきりしたというよりも、もやもやした終わり方だなという印象を受けた。
Her Storyは、真相を知ったあとで特に何か行動を起こすというわけではなく、年月が経った過去をただ整理するような話である。モニタの前にいる人が真相をすぐには受け入れきれないと感じているのであれば、それは私とリンクしているのかもしれない。こういう終わり方もありなのかなと思う。