SpaceChem: To Marianne


本編クリア。全てのサイドストーリー(Optional)を含む。Steam上で46時間だった。
他事しながらだらだらと解いていたり、何度かやり直して色々検証したりもしたので、そういうのを除くと40時間弱といったところだろうか。天才的な人(歴史的な偉人を除く)は恐らく20時間とかで制覇しそうな気がする。
逆に過去にプログラムなどに縁の無かった人はもっと要するものと思われる。

本編だけでも十分満足できるボリュームであるが、残っている実績とDLCとResearch Net(ユーザーエディットの高難易度問題集)と条件付きの(Cycle, Reactor, Symbolいずれかの)最小解探しをやるとなると、やはり相当な規模になるだろう。

 

終盤に進むにつれて難しくなるというよりも、面倒臭くなる。恐らく実際に難しいと感じるのはReserch Netだろう。
ここでいう難しいというのは、ゴールへの手順がよく分からないということだ。
面倒臭いというのは、その手順が詳細にわかっているのだが、実際に制約を巧みにすり抜けながら小綺麗に回路を組めるように、命令や配線を弄くり回してReactor内に収める試行錯誤のことを言う。
以前にプログラムに似ていると述べたが、プログラムでは命令や配線が物理的に存在しないので、SpaceChemのような制約は発生しない。これはプログラムとSpaceChemの大きな違いだと思う。電子回路の方が近いのかも知れない。
時には場所や命令数などを稼ぐために逆走させたり交差させたりして再利用するということも、テクニックとして重要になってくるので、これらが出来ない電子回路ともまた違うと言えるのだが…(専門ではないので詳しくはないが、出来ないよね?プログラムもまた出来ない)

具体的に、個人的に「面倒臭いな」と明らかに感じたのは以下の2つ。

刈られることを恐れるな(Don’t Fear the Reaper)
設置できるReactor 3つ(in:2 * 3, out:2 * 3)に対して求められる出力数が4つ。つまり、2つの出力しか自由な接続が許されないが、その2つはReactorに1つずつ繋がない限り機能しないという制約が厄介だ。

Ω-疑似エチン(Ω-Pseudoethyne)
ReactorとPipelineの配置が完全に固定されている。
最終的な出力に必要な分子の結合は衝突にさえ気をつければそれほどでもないが、えげつない入力されてくる分子をやりくりして、結合に必要な元素をかき集めるとなると厄介になる。これを工夫しないとPipeline上に漂う分子の偏りが酷くなり、固定されたPipelineがすぐに詰まる。
キーはGRABの位置次第で、異なる結合をした分子でも同じような処理が出来るということだろうか。

あとのは条件付きの最小解を気にしなければ、何となくでいけると思う。

 

防衛(Defense)ステージでは、時間を進めている最中に手入力で分岐処理を行う必要があるのがイマイチだと思う。手入力のちょっとしたタイミングでうまく回らなくなる不確定性が嫌だ。
最速で進めているときは実行速度が速すぎて操作が細かい操作はできなくなる。かといってそれ以下の速度では遅すぎる場合が多い。これは分岐させたいタイミングにPAUSEを挟んでから手入力を行うとよいのだが、回路の都合上PAUSEを設置する余裕が無い場合もあるし、PAUSEが実行されるとそのReactorが開かれるのが面倒臭い。
アクセントにはなっているが、全自動で防衛しきって全能感を味わわせる方が良さそうな気もするのだが。それは通常のレベルのみで十分だと判断したのだろうか。

あと、いざ作ってみたはいいものの、レベルデザイナの想定した動作が自分が思っていたのとは異なっていて(例えば、ある装置にAとBを溜めなくてはならないが、Aは直ちに消費されていくが、Bは一定周期で消費されるとか、装置や相手の動き具合とか)、作り直しということがあるのも面倒臭い。これを避けるために、初期状態の段階でも試しに動作させて確認することもできるが、実際に対応する分子を投入してみないと分からないものもあるわけで。

 

ごく序盤の出来事の一つ。

SpaceChem-Marianne.jpg

マリアン(Marianne)が素敵なので、人気キャラだろうなと思ってぐぐったりしてみたが、全然そんなことはなかった。そう思うのは特殊なのか…
ツンツンしていて、しばしば露骨に嫌悪した反応を示すのがたまらない。ただの嫌な女というわけでは無く、良きパートナーとなっていくのだが…
SpaceChemのシナリオライターはなかなか容赦ない。

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